BELIEF

所信

一般社団法人 寒川青年会議所

第46代理事長 内野 明寿(うちの あきひさ)

 寒川青年会議所は昭和49年4年6月15日に産声をあげて以来、先輩諸兄の不断の努力によってさまざまな地域活動や事業への取り組みがなされ、長い年月をかけて徐々に社会や地域に認められ、必要とされる存在として活動してまいりました。まずは、先人たちの弛まぬ努力に改めて敬意を表しますとともに、45年もの長きに亘り寒川青年会議所をお支え頂いております町民の皆様、関係各位に衷心より御礼申し上げる次第です。

 現在の日本においては目に見える裕福とは裏腹に、表面化していない問題が山積していると私は思っています。物事を多方面的にみることができず、一方的な情報によって人々の感情が左右されているように感じます。また、SNSなどの普及により自分と同じ考えの人達がいとも簡単に集まってコミュニティーを築くことができるようになり、それがイコール多数派意見であるとの感覚が横行し始めています。物事の本質を見極める力が弱くなってしまっているのではないでしょうか。

 急激に変貌を遂げた社会情勢の中で、核家族化も比例的に進行し、インターネットの普及に伴って人と人との触れ合いも徐々に希薄になってきています。このような、生活様式・家族形態・コミュニティーの急激な変化に対して、我々の祖先が築き上げてきた伝統がうまく共存できずに追い付けていないことこそが問題の本質であると思うのです。ほんの少し前までは、幼少期から家庭・地域・学校等さまざまなコミュニティーの中でたくさんのことを学び、さまざまな人とふれあうことで、多くの話が聞けたため、自然とさまざまなことが身についていました。このシステム自体が変貌を遂げようとしているのです。

 そんな中で、地域団体である我々に一体何ができるのか?自分たちが暮らす地域をより良いものとし、未来輝く子供たちに一体何を残せるか?そんなことを模索し続けながら、さまざまな事業を展開し、寒川青年会議所は45年間を過ごして参りました。今後もこれらの問題を打開するような事業が展開し続けられるよう邁進致します。

 恥ずかしながら、私は青年会議所に入会するまで、地域のことをこんなに考える機会がありませんでした。青年会議所に入会していなければ、どんな自分になっていたのだろうかと想像もできません。

 今では、私はこの町が大好きです。しかし、若い頃は近隣都市に憧れを抱き、自分の住む街に対する興味が薄れていたこともあります。街の素晴らしい魅力に気づこうともせず、郷土愛に欠けていたのかもしれません。しかし、若い頃にそういった状況に陥ってしまうのは決して悪いことではなく、ごく自然なことでもあります。かく言う私も青年会議所入会まではそうだったのですが、大切なことは、「自分の街にも目を向けてみる」ことです。

 この町には相模國一之宮である寒川神社や地域のお祭りである浜降祭、特産品でもある美しいスイートピーや美味しい梨等、たくさんの魅力があふれています。そんなさまざまな魅力に一歩踏み込むことで郷土愛を育むことができるでしょう。

 まずはこの素晴らしさを知って頂き、体感して頂くことで郷土愛が芽生えると確信しています。そのため、本年も郷土愛を育むことのできる事業を開催致します。昨年、寒川町の人口は行政始まって以来の過去最高となり、世帯数も過去最多を更新しました。この素晴らしい街の魅力を多くの人々に伝え、郷土愛を持って頂ければ、誰もが胸をはって「寒川町が好きだ!」と言える人になるでしょう。

 近年、寒川青年会議所は会員数の減少が最も危惧すべき事由となっています。本年度は会員拡大を主軸とし、一人でも多くの地域の未来を担える人材との出会いを作ってまいります。同じ志をもち、苦楽を共にする仲間が増えることで人生が豊かになります。そういった仲間が多くいることほど心強いことはありません。青年会議所のメンバーでいることに誇りをもち、会員で良かったと思えれば自然と自信を持ったアプローチができます。我々青年が情熱を持ち一つのことに向き合い、互いを尊重し本気で議論することで成長ができるのです。

 「明るい豊かな社会」とは、「人と人とが共に生活し、笑顔あふれる社会」だと考えております。人と人とが笑顔で共存するためにはお互いを理解し、尊重しあうことが必要不可欠です。古来より日本人が大切にしてきた「和」の精神を今一度見つめ直し、初心に立ち返って人と人・地域と地域のつながりを大切にする一年間にしてまいります。

 結びに、先輩諸兄、関係諸団体そして地域の皆様のご理解とご協力のもと寒川青年会議所は45年間の歴史を歩むことができました。関係各位に感謝申し上げるとともに、本年も皆様のご指導ご鞭撻を頂戴しながら活動してまいる所存でございますので、どうぞ一年間よろしくお願い申し上げます。